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株式会社 日立ドキュメントソリューションズ株式会社 日立ドキュメントソリューションズ 文書管理支援ソリューション文書管理支援ソリューション

VOL.4

みなさんが文書管理に
求めるものは、
何ですか?

みなさんは文書管理に何を求め、どのような効果を期待しているのでしょうか。実際に利用していて、どのようなトラブルが起きているのでしょうか。私たち日立ドキュメントソリューションズが独自に行ったアンケート結果を、お客さまからお伺いしている実例も踏まえながら読み解きます。

※アンケート結果をテーマに社内の有識者と座談会をした内容をコラム化しました。

調査対象:従業員規模500名以上の企業に勤めている方 調査方法:インターネット調査(2023年6月時点/当社調べ/N=500)

文書管理の狙いは?

ペーパーレスとレスペーパー。
文書管理に関する改善点・要望については、【ペーパーレス化を推進させたい:40.2%】となり、期待の大きさが感じられました。文書を電子化する大きな目的のひとつにはペーパーレス化があるので、予想どおりの回答結果となりました。しかし、当社は完全なペーパーレスが完全な文書管理のカタチだとは思っていません。
「文書管理の目的は、文書を効率的に使えるようにすることで、業務を効率化することです。同じ業務を行うにしても、人によって、場合によって、紙文書と電子文書のどちらが使いやすいかは異なります。そこで当社が取り入れているのは、レスペーパーという考え方です。いまある紙文書をなくしましょう、というのがペーパーレス。一方、レスペーパーとは、紙が生まれない業務のやり方を考えていくことです。お客さまの業務を効率化することを念頭に両方進めていき、運用に無理が生じない着地点を見つけましょう。そのように提案しています。」
アンケート結果
文書管理の目に見える効果は?
文書管理の最終的な目的は、業務効率を上げることです。しかし、何%効率が上がる、という具体的な数字は見えてきません。
「お客さまから“費用対効果は?”とご質問されることがよくありますが、それを明確に示すのが難しい面もあります。“みんなが働きやすくなります”というイメージ的な効果であり、しかも使う人からすれば、システムが変わって最初はやり方を覚えるのに必死で負担に思うこともあるでしょう。それでも使っているうちにだんだん慣れてきて、当たり前に使えるようになって初めて、以前よりも便利になった、と思うわけですからタイムラグもあります。」
それでも電子化が進んだのは、コロナ禍をきっかけに広がったリモートワークの影響といえます。
「例えば、企業・組織の方針として“在宅勤務を何%まで上げたい”という目標があれば、それをクリアするひとつとして、当社は『文書管理支援ソリューション』を提案しています。」
リモートワークが増えたことで、新たなニーズも。
リモートワークでは必要なときに紙文書を使えないことがあるので、電子化してサーバーの中に入れ、どこからでも使えるようにしたことは、ご存じのとおりです。さらに、リモートワークが増えたことによってオフィスも変わってきたと当社は感じています。
「働き方が変わってきて、オフィスのあり方も変わりました。例えば、出社した人がリモートワークの人たちとオンライン会議を行う際のスペースとして、小さな会議室やひとり用ブースなどが必要になりました。これは当社でもリモートワークを実施していて感じていることです。」
ポジティブに捉えれば、文書管理のあり方を変えれば働き方が変わり、オフィスもより働き方にあわせたカタチに変えることができる、ということだと思います。
「コロナ禍は大きなきっかけですが、その前に始まったフリーアドレスの波が転機になっていると思います。個人の机や引き出しがなくなり、どこに紙文書をしまえばいいの? 共有文書の利活用方法は? 働き方は? 業務効率を上げるには? さまざまな課題が出てきたタイミングでコロナが広まり、出社を控えるようになりました。そのような中でも業務を行うために、文書は電子化して、どこでも使えるようにしよう、となりました。そして今では、出社した際にはオンライン会議に使ったり、出社している社員同士が簡単にコミュニケーションを取れるミーティングスペースをつくりたい、というようなニーズが高まってきています。」

文書管理でのトラブルは?

必要なとき、すぐ活用できるように。
文書管理に関するトラブルで最も多かったのは、【特になし:50.2%】でした。第1回のコラムで取り上げた“紙文書管理の困りごと”で“困っていることはない”が27.8%、“電子文書管理の困りごと”では33.5%だったことを考えると、意外に多い割合となりました。
当社が注目したのは、割合は少ないですが“紛失した、廃棄された、最新が分からない、複数保管”などの回答です。
「そもそも、文書をきちんと保存して、必要なときにすぐ見つけ出して活用できるようにするのが文書管理です。ところが、なくなった、誤って消してしまった、なくなったことすら気づいていない、というケースもあります。原因はやはり、ルールがあるかどうか、どのようなルールづくりをしているか、だと思います。」
特に“どれが最新版か分からない”トラブル、その原因のひとつは、ファイル名にあるのではないでしょうか。当社はこのようなファイル名を目にしたことがあります。
「ファイル名の末尾に“最新”、“新”、“改”。これではどれが最新版なのか分かりません。更新した人によってファイル名のつけ方が異なることにより起きる現象です。ファイル名のつけ方、どのタイミングでどこに保存するか、ルールがないとトラブルになります。」
ところで、みなさんはこのような状況に陥っていませんか。かつてはキャビネットや引き出しの中が紙文書であふれていましたが、いまはサーバーの中が乱雑になっている状況…。
「サーバーには、キャビネットよりも文書を大量に保存できるので、ルールをつくり、みなさまに運用していただけなければ無法地帯になります。フォルダをつくって整理しているつもりでも、“仮フォルダ”、“不要フォルダ”、“その他”などの名前をつけて、どのようなファイルをどのような目的で保存しているのか分からないフォルダを一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。」
アンケート結果
電子化した方がセキュリティは高められる。
【文書管理の不備により機密情報が外部に漏れた:3.2%】というアンケート結果。これには当社も背筋が寒くなりました。
「文書管理においてセキュリティは重要なポイントです。持ち出してもよい文書なのかどうか、ルールを決めることはもちろん必要ですが、そのルールを守るかどうか、最後は個人に委ねられます。その点、電子化された文書なら、アクセス権を付与された人だけに閲覧や印刷が可能となるため、保護された環境といえます。一方、紙文書の場合、“極秘”と書いてあるファイルであっても、持ち出そうとすれば持ち出せてしまう点は、むしろ心配といえます。」
文書管理もルールも見直しが大事。
文書管理は仕組みをつくったらそれで完成ではありません。それが分かっていないと、いつまでもトラブルはなくなりません。当社の対策は以下のとおりです。
「例えば、文書の電子化を支援する際には、みなさんにルールや使い方を説明します。しばらく運用してもらい、様子を見てからヒアリングやアンケートを行い、“ルールどおり運用できているか”、“ファイル名やフォルダ名、階層などに混乱はないか”、“業務に支障はないか”、“業務効率は上がっているか”、“使いづらさはないか”などをチェックし、問題点を解消するように見直して修正することを一定期間繰り返します。そこまでやるのが、当社の『文書管理支援ソリューション』です。」

次回VOL.5「文書管理を成功させる秘訣」について。

  • いかがでしたか。第4回のコラムでは「文書管理に求めるもの」について、アンケート結果を見ながら当社が感じたことや取り組みを紹介させていただきました。そもそも文書管理とは…。そこに立ち返ることが大事だとお分かりいただけたかと思います。次回は「文書管理成功の秘訣」です。文書管理のポイントなどを探ります。
  • VOL.5