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株式会社 日立ドキュメントソリューションズ株式会社 日立ドキュメントソリューションズ 文書管理支援ソリューション文書管理支援ソリューション

コラム❶:理解編

文書管理。
なぜ、導入した方が良いの?

はじめに

文書の管理ができていないことで、日々の業務に支障をきたしている…。そんな経験や、話を聞いたりしたことはありませんか。特にこの新型コロナウイルス感染症禍。テレワークが推奨・実践されていることで、実際に痛感したことのある方も多いのではないでしょうか。

数年前から「文書管理システム」や「文書管理」という言葉がビジネスの現場でもてはやされるようになりました。しかし、なかなか導入に踏み切れないケースも少なくないと聞きます。

私たち日立ドキュメントソリューションズは、文書管理で50年近い実績があります。オフィスや研究所、工場などで扱う図面をはじめとする紙文書や電子データを管理・活用するスペシャリストとして、技術とノウハウを蓄積してきました。

そこで、みなさんにご紹介したいのが、文書管理の基本的な考え方や、導入・運用をスムーズに行うヒントなど。これまでの私たちの経験をもとに、検討から着手、運用まで、段階を経ながら、分かりやすくご説明させていただきます。

第1回は「理解」編。文書管理とは何か、なぜ導入した方が良いのか、導入するとどのような効果が期待できるのか、などにスポットを当てました。

そもそも問題はテレワーク以前から…

紙でしか残していない文書を探すために、テレワーク中にオフィスまで出社…。そんな話もよく聞きます。しかし、問題はテレワークを始める以前からあったのではないでしょうか。

みなさんは、以下のようなことや、悩みを抱えている状況になったことはありませんか。

  • 探している文書がなかなか見つけられない。
  • 文書がどこにあるのか、誰が持っているのか、そもそもあるのかないのか、分からない。
  • 探している文書をようやく見つけても、それが最新のものなのか、分からない。
  • 文書をいつまで保管しておけばいいのか分からず、倉庫に山積みにしてある。
  • 保管スペースが足りなくて、オフィスの空間を圧迫している。
  • サーバー内のファイルが増えすぎて、管理しきれない。
  • 運用ルールが浸透していないため、必要な文書がすぐ手に入らない。
  • テレワークの導入でオフィス縮小を検討しているが、紙文書の減らし方が分からない。

これらはいずれも、文書管理が適切に行われていないことで生じる問題や悩みです。

文書管理とは?

書類、資料、伝票など、いわゆる「紙文書」は増えるものです。デジタル機器の普及に伴い、電子化された文字や写真・映像など「紙以外の媒体で記録された文書」も増えています。そのままにしておくと、あっという間に氾濫してしまう。それが文書です。すると、必要な文書を探し出すのに時間がかかり、業務効率や生産性を低下させてしまいます。それは紙文書に限らず、電子データでも整理方法が統一されていないと、必要なファイルを見つけ出せないという事態に陥ります。

文書管理とは、これらの膨大な文書を必要なときに迅速に利用できるように管理すること。同時に、文書の発生から活用、伝達、保管、廃棄まで、その企業や部署に合った”適切なルール”をつくりあげることです。文書管理の最大のポイントはそこにあります。

JIIMAが唱える文書管理の目的

JIIMA(公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会)は、文書管理の一般的な目的を経営的な観点から次のとおり挙げています。

  • 業務の効率化
  • 情報・知識の共有(社内ナレッジの活用)
  • 書類量の削減(ペーパーレス化)
  • 内部統制対策(アカウンタビリティ:説明責任)
  • バージョン管理

JIIMAはさらにこの目的を実際に業務に携わる人が実感できるよう、以下のように記しています。

  • 自分の業務の効率化(楽に仕事ができる)
  • 身の回りをすっきり・システム部門より文句を言われない
  • 顧客満足度の向上
  • 危機管理(リスクマネジメント)

このように置き換えると、みなさんも分かりやすいのではないでしょうか。

ワークスタイル変革の一環として

文書管理を導入することで、いかに無駄な業務を減らし、いかに効率よく仕事をできるようにするか。

業務の効率化が求められ、新型コロナウイルス感染症がまん延する以前から、ワークスタイルの変革が叫ばれていました。その実現に、文書管理は不可欠な要素の一つといえます。言い換えれば、新しいワークスタイルをつくる、その一環として文書管理はあるのです。

大切なのはルールづくり

文書管理さえ導入すれば文書管理はできる、と思っている方もいらっしゃいます。文書を管理するには、どう管理すれば使いやすくなるか、ルールをつくることから始める必要があります。それは企業や部署によって異なるので、私たちだけでできることではありません。お客さまの各部門の協力があってはじめて、”本当に使える”ルールづくりができて、文書管理のシステム化が進められるのです。

第2回は「納得」編

いかがですか。ここまで、文書管理とは何か? その目的は? 期待できる効果は? などをご説明してきました。文書管理について、みなさんに再確認いただけましたでしょうか。

第2回では「具体的にどんなメリットがあるのか?」「どんなきっかけで導入を決めることが多いのか?」などをご紹介していきます。ご期待ください。

〜 SE(システムエンジニア)こぼれ話❶ 〜

文書管理はそれ自体、直接利益を生むシステムではありません。もちろん、最終的には業務の効率向上、従業員の満足度アップなどにつながり、利益につながるシステムではありますが、費用対効果を考えると、全額回収できるとは言い切れません。働き方改革、ワークスタイル変革の一環として文書管理をとらえていただき、より広い視野で取り組んでいただきたいと思います。私たちも精いっぱいご協力させていただきます。

出典および参考:公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会「文書情報管理のイロハ」(最終アクセス日:2021年3月12日)