社会福祉法人 聖隷福祉事業団 宝塚エデンの園 様
社会福祉法人 聖隷福祉事業団 宝塚エデンの園様は、入居者用住居棟の新棟建替えを前に2025年3月にオフィスのリニューアルを実施しました。
当社では、オフィスリニューアルに伴う文書整理のコンサルティング支援、オフィスレイアウトのご提案〜実行までのプロジェクトマネジメント支援、各種什器の選定・設置、引っ越し作業などを支援しました。
職員同士のコミュニケーションが活性化されることに加えて、入居者の方が安心して過ごせるよう、清潔感のある職場環境の構築をめざしました。また、働き方に合わせて柔軟に運用できるようフリーアドレスを基本としたレイアウトとしました。
今回は、園長様・副園長様・ご担当者様に、リニューアル前に抱えていた課題から、
プロジェクトを通じて得られた気づき、そして完成後の変化まで率直なお話を伺いました。
お客さまの声を通じて、私たちの支援がどのように価値を生み出したのかをご紹介します。
オフィスのリニューアルへ向け、まずは文書の削減のため現状保有している文書量と種類を調査。
また各部署のリーダーに課題と要望をヒアリングし「ルール整備」「文書整理」「業務改善」「ツール導入」の観点から今後の文書整理に関する改善案と創出できる予想効果をご提示しました。
紙文書があることが当たり前になっていたため、文書が多い少ないという感覚はなかったのですが、見える形になると「多い」ということに気付きました。
業務をしながらの文書整理は難しいところもありましたが、様式や保存年限を改めて見直す機会になって良かったです。
担当していた日立ドキュメントのスタッフが、易しく丁寧に聞き取りをしてくれたのが印象的でした。プレッシャーを感じるような進め方ではなく、前向きに意識を変えることの大切さを教えてくれて、非常にやりやすかったです。(課長代行:中原様)
現状調査
調査結果と改善提案資料
プロジェクトの中に日立ドキュメントのスタッフが一緒に入ってくれたことで進めようという意識になりモチベーションが高まったことが良かったです。
今回の取り組みは、あくまでスタート。部分的に実施しましたが、今後どう継続していくかが重要だと考えています。
リニューアルという明確なゴールがある中で取り組みましたが、教わったことを忘れずに続けていくことが大きな課題です。(園長:請川様)
初めての取り組みではありましたが、単なる片付けにとどまらず業務の棚卸しや意識改革につながる重要なステップとなりました。実際に全体の8.4%(キャビネット5個分)の文書削減に成功し、現在も継続して文書整理に取り組んでいただいています。
新たなオフィスを検討するにあたり、各執務エリアの席数や什器のスタイル、利用状況の詳細などを調査し現状の課題を明らかにしました。その後、約3か月間にわたり当社専門スタッフと園長、副園長、各部署の代表者からなる約10名のプロジェクトメンバーの方々と定期的なワーキング活動を実施。共にオフィスのあり方を定めていきました。
従来のオフィスは動線が非常に悪いことが日常的な不満でした。設備やPCが固定席に設置されていたため、共用物であっても使われないまま放置されることが多く、非効率な状態でした。固定席には荷物があふれ、空間全体が暗く、古い印象を与えていたと感じています。
“皆でオフィスを作り上げる”という機会は滅多にないからこそ、自分たちの働く場所をしっかりと整えたいという思いでワーキンググループの活動にも取り組むことができました。(副園長:袴田様)
現状調査資料
検討中のレイアウトパース図
これまでのオフィスは課の区切りがあり、コミュニケーションや連携がとりづらいといった課題が多くありました。
ワーキンググループのメンバーが中心となり、楽しみながらプロジェクトを推進しました。最初は迷いもありましたが、動き出すと生き生きと取り組む姿が周囲にも良い影響を与えていました。課同士で進捗を共有しながら、互いに励まし合い、不要物の整理なども積極的に進められたことが良かったです。(一般居室ケアサービス課:清藤様)
ワーキンググループ活動を通して、「交代制・シフト制といった働き方に合わせて活用できるフリーアドレスを基本としたレイアウト」「各部ごとに柔軟な席の運用ができコミュニケーション活性化につながるレイアウト設計」「入居者やそのご家族から見ても安心感の感じられる清潔感のあるオフィス」を方針とし実現へ向けて進めてきました。
執務エリア全体
カンファレンススペース立ち席
フリーアドレスとはいえ当初は部署ごとにある程度座る場所を決めていましたが、実際に使ってみると「どこに座ってもいいのでは?」という雰囲気が生まれ、部署間の壁のようなものが自然と取り払われたように感じました。
特に気に入っているのはカンファレンススペースの立ち席(立って利用できるテーブル席)です。以前はPCを挟んでの会話では声が大きくなってしまったり、受付に近い場所では個人情報への配慮から声が小さくなりすぎたりと、コミュニケーションのとりづらさがありました。新しい立ち席ではその場で話が完結しやすく、密なコミュニケーションがとれるためとても使いやすいと感じています。(一般居室ケアサービス課:清藤様)
三角テーブル
執務エリア全体
照明は変えていませんが、什器や床を明るい色合いのもので提案していただいたことで全体的に明るい印象のオフィスになりました。私は4月にこちらへ異動してきましたが、他課とも気軽にコミュニケーションがとれるようになり、環境にも溶け込みやすくなったと感じています。「オフィスを綺麗に使おう」という意識が芽生えました。
三角テーブルは落ち着いた雰囲気で仕事がしやすく気に入って利用しています。職場全体を見渡せる場所なので、職員の動きも把握しやすくとても良い場所だと感じています。(課長補佐:杉浦様)
執務エリア全体
執務エリア全体
私が所属する運営管理課は総務係、経理係、業務推進係と係が3つに分かれており、これまでのオフィスでは他係の方々を背にするような形で仕事をしていました。
新しいオフィスでは向かい合うレイアウトに変わったので、表情が見えるようになりコミュニケーションがとりやすくなりました。
フリーアドレスになったことで、他課だけでなく課内でも連携がしやすくなったと感じています。(係長:空様)
集中ブース
執務エリア全体
入居者の方から、「きれいになったね」「よかったね」といった嬉しい声をかけていただきました。
立ち席の椅子や集中ブースの色は私が選ばせていただきました。選んだ色も好評で、集中ブースについては「業務に集中できる!」という声が上がっています。
周囲の音が遮断されるため、勤務表の作成など、集中したい作業の際によく利用しています。(課長代行:中原様)
休憩スペース全体
休憩スペース全体
パワーナップコーナー
マッサージチェア
1人掛けソファ
職員が気軽にランチや休憩を取れるよう、休憩室はカフェのようなリラックスできるカジュアルな内装にしました。
休憩スペース奥のパワーナップコーナーにはストリングカーテン(ひも状のカーテン)を設置し、緩やかに仕切ることで落ち着いて休憩ができるといった声をいただいています。マッサージチェアも導入し、昼休憩などの隙間時間に仮眠やリフレッシュができる環境を整えました。
コーヒーマシンは、お客さまセレクトの豆を挽いて抽出する様子が見えるスケルトン仕様で、楽しみながら利用されています。
また環境保全やフェアトレードに取り組む「マザーツリープロジェクト」に参加しているコーヒー豆を使用しており、SDGsへの配慮もされています。
Health(健康管理)Medical(医療支援)Care(介護)の3つの柱からなるトータルヘルスケアで、高齢期のさまざまな変化に対応する環境を提供しています。
場所:宝塚エデンの園 オフィス
対象期間:2024年1月〜2025年3月(15か月)