株式会社日立製作所 九州支社様


後編
長期プロジェクト
特有の難しさを、
チームで乗り越えた。
- 会社概要
- 日立はデジタルと現場の知見を融合し、社会課題の解決に取り組んでいます。
九州支社は日立製作所の九州地域を営業拠点とし、エネルギー、モビリティ、インダストリーなど幅広い分野で活動しています。 - 従業員数
- 約120名(2025年3月末時点)
株式会社日立製作所 九州支社様
後編
日立製作所 九州支社
九州総務部 主任出田 貴美
日立製作所 九州支社
九州総務部豊島 真理子
日立製作所 九州支社
九州総務部大滝 哲志
日立ドキュメントソリューションズ
主任技師櫻井 由佳理
(敬称略)
豊島人はギリギリにならないと動かないものなので、長期的なプロジェクトの中でいかに中だるみしないように引き締めていくかが難しかったポイントです。2年前にフェーズを分けて、「これまでにこれをしましょう」と決めても、「いやまだ大丈夫だよね」という考えが事務局側にもありましたし、その中で職場の皆さんをどうやってリードしていくかが課題でした。
大滝事務局としていかに職場に危機感を持ってやってもらうかということと、自分も総務の文書を廃棄しなければならないので、その両立が非常に大変でした。職場に促している私がやっていなかったら示しがつきません。私一人で1万センチ、ダンボール300箱分の文書を廃棄しました。勤労部屋と呼ばれる勤労関連の文書が集まっている部屋があり、何日もかけて文書を捨てたら、床下の空調を塞いでいたようで、下から風が吹いてきて感動しました(笑)。
豊島進捗管理シートで進捗状況を見える化しました。廃棄した文書の量をExcel(※)に記入していくのですが、他の部署はこんなに捨てているのに、自分のところはまだ捨てていないということが危機感につながったようです。
大滝豊島さんがおっしゃるように、目標と実績を見える化したことが一番効果がありました。実は進捗管理シートで最も危機感をいだいたのは我々総務だったんです。最終日まで作業が残っていましたから。
出田総務部は文書の種類が多岐にわたっており、正直非常に大変でした。法定で保存義務があるものから、契約文書、案内文など、判断に迷うものが多く、都度確認しながら進めました。
大滝「この文書はどうやって捨てたらいいですか?」「写真付きの文書は捨ててもいいですか?」などです。細かな説明はマニュアルに記載してSharePointで公開していたんですが、「マニュアル見てください」だけではあまり伝わらないと考え、直接、顔を合わせて説明しました。チャットやメールで来た質問については、日立ドキュメントに答えていただけたので非常に助かりました。
櫻井サポート窓口に来た問い合わせについては、事務局の皆さまに代わって、直接回答させてもらいました。印象的だったのは「日立のルールだと微妙なんだけど、本当に捨ててもいいの?」という質問でした。法定の保存期限よりも日立のルールの方が厳しく設定されているため、質問をいただきました。保管した時点から電子化が進み、文書保存年限の規定が変わっていたりするため、本当に捨てても大丈夫なのか、不安になる方もいらっしゃったようです。
出田文書はダンボールに詰めていきましたが、空のバインダーが大量に発生しました。ブルーシートを敷いて集めたら、大きな山ができました。それだけ文書が捨てられるということで嬉しい反面、これをどうやって廃棄すれば良いのかと。リサイクル可能か調べていただきましたが難しく、産業廃棄物として処理しました。
出田キャビネットにもだいぶ空きがある状態なので、90%相当は削減できたのではないでしょうか。約1年半、廃棄を進めてきましたが引っ越しするまでは、本当にオフィスに入るのか不安でした。これだけ大規模な引っ越しですとそれなりの日数が掛かるものですが、ダンボールが行方不明になる、ということもなく、引っ越し当日にほとんどの収納が終わり、その日のうちに仕事ができたんです。九州支社の皆さんの頑張りのおかげです。
大滝SharePointの活用が進んでいます。日立ドキュメントからフォルダの階層構造のアドバイスを受けて、年代ごとに分け、お客さまごとに分け、案件ごとに分けるという、シンプルかつ検索しやすいフォルダ分けを徹底されている部署もあります。
出田席に文書が積み上がっている様子はなく、必要な文書だけボックスに入れて持っていっているようです。いたるところにモニターが備え付けてあり、上司と相談する際にもPCだけ持っていってモニターに接続して打ち合わせするなど、以前とスタイルが変わっています。
豊島1フロアに全ての部署が入っているフリーアドレスのオフィスとなり、上司や他部署との交流がしやすくなっているようです。またファミレス席やテーブル席などが増え打ち合わせも気軽に行えるようになりました。
出田内部に入り込んでやっていただけたことが、職場もそうですし我々事務局サイドとしても安心感があり、依頼して本当に良かったと思っています。簡単には捨てられない、といった日立グループ特有の事情を受け止めてくださるのが非常に助かりました。櫻井さんは東京と福岡で距離は離れていましたが、リモートで定例会を開催していただいたり、上手にまとめてくれたと思います。
豊島予算の都合上、移転の半年前にプロジェクト契約は終了し、我々は自走して移転の日を迎えたのですが、その半年間のラストスパートは目が回るような大変さで…。最後まで実務面でサポートいただけたらもっと助かった、というのが正直な思いです。
櫻井我々も断腸の思いでプロジェクトから離れ、無事に移転の日が迎えられるよう祈るような気持ちでした。
豊島お互い未知の世界だったので、終わらないかもしれないと早めにプロジェクトをスタートしたのですが、全体像が見えていたら逆算してスタートを設定できたかも知れません。
大滝プロジェクト終了後も、九州に常駐されている営業の原さん森井さんには、日々連絡させていただいていて、相談させていただきました。別地保管の依頼も通常なら数日かかるところ、「明日やります」と無理を聞いてくださり、非常に助かりました。
出田「業務に支障は出ていないか」「コミュニケーションに問題は発生していないか」など、各部署にアンケートを取っているところなので、それを聞いた上で今後の改善に生かしていきたいと思います。
豊島私は、目標管理と進捗管理の必要性を改めて学びました。
大滝私は入社3年目で、今後、数十年間、同じことは二度とないんじゃないかというぐらい貴重な経験ができました。情報を共有し、日立ドキュメントを含めてひとつのチームになって走っていく重要性を学びました。異動した次の職場でも生かしていきたいと思います。
櫻井私が経験した中でも規模も期間も一番大きなプロジェクトでした。最初はどうやってマネジメントしていくか頭を悩ませましたが、事務局の皆さまのご尽力があり、計画通りに走り切ることができました。今後の私の軸になるといえる非常に意義深いプロジェクトでした。将来の大規模なプロジェクトのモデルケースになると思います。本当にありがとうございました。
移転の事務局としてご尽力された総務部各位のご協力をいただき、文書削減の全容と、移転後の状況を伺うことができました。「あまりインタビューや撮影は慣れていなくて…」と伺っていましたが、撮影の際、皆さまが照れながらもポーズを取ってくださるのが印象的でした。おかげでとても素敵な写真が撮影できました。改めて御礼申し上げます。
大規模な文書削減を完遂された経験は、チームとしての絆を強めたのだと感じました。お話を伺いうれしかったことは、無事に移転を完了したうえ、新オフィスでも紙文書を増やさない文化をスタートできたと伺えたことです。皆さんの新しい働き方を定着させていこう、もっと働きやすくしていこうという想いが感じられ、私たちも「ご支援できてよかったな」と改めて思いました。
※Microsoft365、SharePoint、Excelは、Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
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